組織名 NPOみんつな~東日本復興プロジェクト~
共同代表 小川光一/佐藤慧/朴基浩/松永真樹/矢萩邦彦
活動責任者 佐藤慧(現在行なっている助成金支援業務の総責任者)
現地担当 中野圭
他、ボランティアの皆様、各種プロジェクト協力者の皆様
2年が経ちました。時の流れはもっと淡々としていると感じていたのは、そういう環境にあったのだな、と思い知らされました。「時が解決してくれるさ」という言葉の無責任と希望は、さまざまな思いを巻き込みながら、僕の中で渦を作り続けています。仲間の街を助けたいという、個人的で瞬発的な思いと、それに同調してくれた仲間達。日本にはまだ浸透しきっていなかった「ボランティア」や「NPO」という概念を巡って、また僕らが掲げた「使途を決定しない支援金」というアイデアによって、さまざまな誤解や困難もありました。しかし、こうした葛藤の痕跡を残すことで、次の世代の糧になることも実感しました。この大震災は阪神淡路とはまったく違いました。地域によってのあまりの状況の違い、避難所ごとに起こっている、それぞれの問題。「被災地」という乱暴な抽象化による誤解の数々。そのことだけでも、次の世代に伝えていきたいと決意を新たにする次第です。結局僕らには何ができたんだろう。そんな風に思うこともあります。途中で活動の前線から退いてしまったり、無力感に襲われた仲間も居ました。でも、微力ではあるかも知れないけれど、無力ではない。大事なことは、結果だけでも、思いだけでもなくて、何をして、どう葛藤したのかということだと思います。たった一人の、誰かからの「ありがとう」。それだけで僕らは意味を感じることが出来ます。しかし、言葉がない時に僕らは不安になってしまう。それでも自分のすべきと思うことをすること。たとえ理解を得られなくても、覚悟を持って関わって行くこと。そのために僕らは「僕ら」である大切さに気付くことが出来ました。3.11がもたらした全てのことを、僕らは胸に刻んで、それぞれの未来に進みたいと思います。僕らの活動に関わり、また協賛して戴いた全ての皆さんに、そして何よりも、僕らの活動を受け入れてくださった陸前高田の皆さんに感謝を申し上げると共に、亡くなられた方々へご冥福をお祈りいたします。
例年より雪のよく降る2013年冬、私は現在陸前高田市に住み込み、地元の方々と一緒にドキュメンタリー映画の制作をしております。東北地方太平洋沖地震の発生からあっという間に2年の歳月が経過しました。2011年3月12日、私の第一声からNPOみんつなは結成、当時から続く当団体への責任は未だに消えることはありません。この2年間、現地に赴いてのサポート、全国各地での募金活動、震災被害を伝える活動、数え切れない程の仲間に支えられてここまで来ることができました。言葉になんて出来ないくらい、大変感謝しております。注目されていた緊急支援期を過ぎ、現在NPOみんつなは地元の小規模地域活動及び団体への支援を行っております。実際にこの地に暮らしていて思うのは、全国の支援がしっかり末端まで平等に届き切れていないこと。これは今回だけの話ではなく支援に纏わる致し方ないことではありますが、そこにNPOみんつなとしても注力している次第です。陸前高田市震災復興計画は、復興基盤整備期の後半に入りました。ソフト面にあたる復興展開期はこれから10年近い年月を要します。これからです。しかし、それと反比例するように今後、より支援の規模は縮小しています。どうかこれからも東北に目を向け続けてください。そして、自分の住んでる町でも次起きてもおかしくないこと、防災対策をしっかりと行って頂きたく思います。引き続き2014年春の活動終了の日まで暖かく見守ってくだされば幸いです。今後ともNPOみんつな及び各メンバーをどうぞよろしくお願い致します。
2011年3月11日から早2年が経とうとしております。こうして、「早2年」という言葉を使うことに違和感を覚えてしまうのは、僕自身の無力さを表しているからかもしれません。「無力」でありながら、僕が出来たことは一体何だったのか。気付けば私は仲間と共に「NPOみんつな」を立ち上げていました。私自身も経験した「阪神大震災」の痛みが、「何かしたい」という想いになり、「NPOみんつな」という形になっていました。「報道されない声を拾い上げる」それが私たちの想いの核でした。仲間が現地に携わり続ける一方で、何もできずここにいる自分自身のふがいなさに絶望を覚える日々が続きました。「復興」という言葉のもと、多くの町とそこにこめられた想いが新たなものへと変わっている現在。しかし、「新たにすべきもの」と「残していくべきもの」が私たちにはあると思います。被災された方の「痛み」は、決して消えるものではありません。この「痛み」に少しでも寄り添わせて頂くこと。「痛み」から目を背けないこと。それが、ここにいる私たちができる小さなお手伝いだと思っています。2011年3月11。僕らの活動に共感し活動を共にし、またご支援という形でご協賛して下さった皆様に感謝をすると共に、被災された皆様、犠牲になられた方々へご冥福をお祈り致します。
3月11日のコトをキッカケに、僕自身、僕の人生を見つめ直すことができました。僕が生きる理由って何だろう?何のために生きているのだろう?2年が経った今、その答えが見えてきました。3月11日のことだけでなく、地球上に存在する問題は山積みですが、来るべきバトンを授かるまで、自分の能力を高めていこうと思います。一秒後の未来に希望が持てるように。一秒後に生まれてくる生命が希望の未来を舞えるように。
忘れることの出来ないあの日から2年が経ちました。2年という月日は人々に何を残したのでしょうか。あちこちで耳にする「復興」という言葉は、いったい何を目指しているものなのでしょうか。瓦礫がじょじょに片付き、街の復旧への道筋もまだまだ朧気とは言え見えて来ました。しかし、人の心の傷というものは、時計の針と同じように進むわけではありません。数えきれないほどの痛みと悲しみを抱えた人々の、無意識の心の傷が吹き出てくるときに、その痛みを「弱者の自己責任」と断罪せず、社会全体で支えるべきものであるという理解が、今後より一層必要になってくるでしょう。その価値観の変革こそが、この震災で命を失った多くの方に報いることのできる、最大の供養となることを信じています。東北に想いを寄せ、ご支援下さった皆様に心から感謝を申し上げると共に、この震災を単なる災害史に残る出来事ではなく、人間精神の成長の糧と出来ることを心より願っています。
020-0124
岩手県盛岡市厨川1-15-35
佐藤方 NPOみんつな事務局
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